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統合失調症の初期症状で早期治療

 

統合失調症を発病した場合、一般には「前駆期」、「急性期」、「消耗期」、「回復期」といった経過をたどるものとされています。

ただし、これは適切な治療を受けた場合です。

仮に治療を受けずに放置してしまった場合には、このサイクルを何度も繰り返してしまう事になりかねません。

 

統合失調症のサイクルは次の通りです。

 

「前駆期」 明確ではないものの何らかの症状がみられる段階

「急性期」 幻覚や妄想などの激しい症状が顕著になる段階

「消耗期」 病気の慢性化によって意欲低下や無気力、感情が鈍麻するといった症状がみられる段階

「回復期」 症状がおだやかに回復していく段階

 

したがって、統合失調症の初期症状というのは、このなかの「前駆期」のことを指しますが、「急性期」のような顕著な陽性症状が現れていないという事から症状の特徴がつかみにくいという傾向があります。

 

一般にいわれる初期症状としては、落ち着きがなくなる、不眠傾向になる、不安にかられる、集中力が低下する、意味もなくイライラする、といったことが挙げられます。

ただ、これらの症状が現れれば必ず統合失調症であるのかといえば、そうではないというところに判断の難しさがあります。

 

しかし、この時期には統合失調症の医学的な診断基準を満たさないものの、ごく短期的にあるはずのないものが見えたり、聞こえたりするといった、「微弱な陽性症状」とよばれる幻覚や妄想が出現することがあります。

 

これは統合失調症特有の「前駆期」の症状とされています。

 

こうした異変に気づいた場合には、すぐに精神科の医師に診断をしてもらうなど早期発見と早期治療をすることが、統合失調症の治療を良い結果に導くカギとなります。

 

知的障害と障害年金の認定基準

 

知的障害とは、発達期(18歳くらい)までに発病した知的機能の障害により認知能力などの発達が全般的に遅れてしまっている状態をいいます。

一般的には学習障害と混同されがちですが、この2つの違いとして知能指数(IQ)が70未満の場合には知的障害とされ、70以上で学習障害の症状がある場合には学習障害とされます。

 

 

知的障害の症状

知的障害の症状として軽度から最重度までのレベルがあります。

例えば、軽度知的障害の場合は食事や衣服着脱・排せつなどの日常生活スキルには支障がありませんが、理解力や表現力、複雑な意思決定や突発的な出来事などの対処が苦手な傾向にあります。

最重度知的障害になってくると言語や運動機能の発達が遅く、ひらがなの読み書きも困難となってきます。また情緒の発達も未熟となっていますので日常生活においても必ず家族や周りの人の介助が必要となります。

 

このように知的障害にはいくつかの段階がありますが、知的障害の症状の重さを判断する基準としてIQが上げられます。

 

 知的障害の区分

  IQ20未満   最重度知的障害

  IQ20~34  重度知的障害

  IQ35~49  中度知的障害

  IQ50~69  軽度知的障害

  IQ70~84  境界域(ボーダーライン)※

  IQ85以上   健常者

 

※境界域(ボーダーライン)とは、軽度知的障害よりも知能指数が高いが、健常者のラインには

 届かない状態をいいます。

  

 

知的障害の検査

知的障害であると判断するための検査としていくつか利用されているのですが、日本で行われている代表的なものとしては「田中ビネー知能検査Ⅴ」が挙げられます。

これは2歳から成人まで利用することが出来る知的障害に関する検査のひとつで、日常生活において必要な知能と学習する上において必要な知能の2つを測定する際に用いられています。

また就学する5~6歳の年齢にフォーカスをあてることによって特別な配慮が必要かどうかを判断するための「就学児版田中ビネー知能検査V」と呼ばれる派生した検査もあります。

この田中ビネー知能検査Vの特徴としては、検査に用いられる道具を子供が興味を持ちやすいものにしていることで、理解能力に乏しい知的障害の子供でも安定して検査を受けられるようになっています。

 

 

 

障害年金の知的障害の認定基準

 

1級

知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの

 

2級

知的障害があり、食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの

 

3級

知的障害があり、労働が著しい制限を受けるもの

 

 

※知的障害での障害年金は、そのほとんどが障害基礎年金の請求になるため障害等級は1級または2級に該当する必要があります。

社労士とお客様との間で料金・報酬トラブルが増えている?

 

最近、社労士とお客様との間で料金・報酬トラブルの話をよく聞きます。

さらに、社労士会にも社労士の報酬について苦情が上がってると聞きますので、今回は社労士の報酬体系について記載したいと思います。

 

通常、社労士に支払う金額は「着手金+成功報酬+実費(交通費など)」となっています。

 

 

着手金

着手金とは、契約した後に支払うもので、仮に障害年金が認められなくても原則返金はされません。

着手金は、0円~5万円がほとんどです。

但し、「着手金0円」と記載されていても、本当に0円の場合と事務手数料など別の名前をつけて数万円請求される場合がありますので注意してください。

 

 

成功報酬

成功報酬とは、障害年金の請求が認められる場合のみ支払うものです。

新規の障害年金請求の場合は、次の2パターンの報酬体系を取るところが多いです。

ちなみに当事務所はAタイプです。

 

Aタイプ

 ①年金の2ヶ月分

 ②初回振込額の10%

 ③最低保証額(9万8000円)

  (①②③のいずれか、高い金額)

 

Bタイプ

 ①年金の2ヶ月分

 ②遡及された場合は①に加え、初回振込額の10% 

 ③最低保証額(9万8000円) 

  (①②③のいずれか、高い金額)

 

※すべて税抜きで記載しています。

 最低保証額など数字については事務所によって異なります。

 

 

AタイプとBタイプの違いは②ですが、一般の方が見ても違いの意味がよく分からないと思いますので、わかりやすく解説します。

 

事後重症請求(診断書1枚必要)の場合は、通常①又は③になるためAタイプ、Bタイプの報酬体系に違いはありません

 

違いが生じるのは遡及請求(診断書2枚必要)となった場合です。

例えば 年金額120万円 年金1ケ月分10万円 初回振込額240万円の場合

 

Aタイプ

 ①20万円(年金2ケ月分)

 ②24万円(初回振込額の10%)

 ③9万8000円(最低保証額)

 

  ①②③のいずれか、高い金額なので報酬は24万円となります。

 

 

Bタイプ

 ①20万円(年金2ケ月分)

 ②20万円(年金2ケ月分)+24万円(初回振込額の10%)=44万円

 ③9万8000円(最低保証額)

 

  ①②③のいずれか、高い金額なので報酬は44万円となります。

 

 

ちょっと表現が違うだけで報酬に約2倍の差が出ます。

 

「報酬が2倍なのだから、サポート内容も2倍なのか?」

 

と思うかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。(笑)

あくまでも、その事務所の方針にすぎないからです。

 

しかし、Aタイプ、Bタイプどちらが正しい悪いと言うことでもありません。

 

問題なのは、お客様がよく分らないまま契約し、後になって「こんなに高額になるとは思わなかった」となってしまうことです。

 

そうならないために、疑問点があればすぐに社労士に質問することが大切となります。

 

年金の受給資格期間の短縮を平成29年8月施行とする法案が国会に提出される
年金ニュース
 
9月26日、第192回臨時国会が召集され、同日、「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」が提出された。
 
同法案は、平成29年度中に年金受給資格期間を25年から10年に短縮できるよう、年金機能強化法(「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」)を改正し、施行期日等を改めるもの。
 
受給資格期間短縮の施行期日については、平成24年に公布された年金機能強化法では消費税率の10%への引き上げ時とされていたが、これを平成29年8月1日に改める。
 
これにより、新たに受給権が得られた年金は9月分から支給され、初回の支払は10月となる。
 
なお、期間短縮により初めて老齢基礎年金の受給権を得る対象者は約40万人と見込まれ、そのほか、特別支給の老齢厚生年金の対象者も含めると、約64万人が新たに年金の受給権を得ることになる。
 
 
 
<ニュース提供元>
株式会社 社会保険研究所
 
統合失調症と抗精神病薬

 

抗精神病薬とは、主に統合失調症や双極性障害の躁状態の治療に使われる薬ですが、現在その他の幅広い精神障害にも使われています。

よく似た名前の向精神薬と混同されがちですが、向精神薬とは抗精神病薬を含む精神に作用するすべての薬の総称です。

抗精神病薬は1950年代から開発が始まった薬で、その後様々な種類が生まれ改良が加えられてきました。

現在は、大きく分けて定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬の2種類があります。

 

 

定型抗精神病薬(第1世代抗精神病薬)

定型抗精神病薬は第1世代抗精神病薬とも呼ばれ、脳内のドーパミンに対して強い抑制作用を持つタイプの薬です。

ドーパミンとは、日常生活において快感を得た時に分泌される脳内神経伝達物質です。

脳内にある神経経路の一つである中脳辺縁系でドーパミンが過剰に分泌されると、幻覚や妄想と言った陽性症状が現れることになります。

そこで第1世代抗精神病薬は、ドーパミン受容体に作用することでドーパミンの過剰な分泌を抑えることを目的としています。

しかし、第1世代抗精神病薬はドーパミンの抑制に効果があったものの、効果が強いせいで錐体外路症状など副作用が大きかった点、そして感情鈍麻や意欲、自発性の低下と言った陰性症状を改善できないという欠点がありました。

 

 

非定型抗精神病薬(第2世代抗精神病薬)

非定型抗精神病薬は第2世代抗精神病薬とも呼ばれ、1990年以降に開発された薬のことを言います。

現在ではこちらが第一選択薬として用いられています。

第2世代抗精神病薬は陽性症状と陰性症状両方に効果があり、副作用が少ないという点でも優れています。

また様々な種類があり、例えば「SDA系」は脳内神経伝達物質であるセロトニンとドーパミン両方の受容体を遮断することで、陽性症状と陰性症状の両方に効果をもたらします。

「MARTA系」はセロトニンとドーパミンだけではなく、その他の神経伝達物質の受容体に作用することで、過剰な働きを抑制します。

「DSS系」はドーパミンの分泌を抑制したり促したりすることで症状の緩和を目指します。

 

 

現在主流となっているのは第2世代抗精神病薬ですが、急性期の激しい症状を沈めたりする場合など、第1世代抗精神病薬が使われる場面もなくなっていません。

 

 

 

第1世代抗精神病薬

  一般名        商品名

 ハロペリドール   (セレネース)

 クロルプロマジン  (コントミン)

 ゾテピン      (ロドピン)

 

 

第2世代抗精神病薬

 SDA

  一般名        商品名

 リスペリドン    (リスパダール)

 パリペリドン    (インヴェガ)

 ペロスピロン    (ルーラン)

 ブロナンセリン   (ロナセン)

 

 MARTA

  一般名        商品名

 オラザピン     (ジプレキサ)

 クエチアピン    (セロクエル)

 

 DSS

  一般名        商品名

 アリピプラゾール  (エビリファイ)

 

 

統合失調症と障害年金の認定基準

 

統合失調症とは

私達人間は、喜怒哀楽という4つの「感情」を持っていて、状況に応じてこれらの感情を使い分けています。

また、人間は考える生き物であり常に「思考」をしています。

そして、その感情や思考は、私達の脳にある精神機能ネットワークが司っています。

しかし、何らかの原因によって様々な情報や刺激に過剰に反応するようになってしまうと、脳が上手く対応することが出来なくなり、精神機能のネットワークが上手く働かなくなってしまうことがあります。

この状態を医学的には「統合失調症」と呼ばれています。

名前の通り、脳内の「統合」する機能が「失調」してしまう精神障害です。

統合失調症は、約100人に1人(1%)の割合で発症するとされています。

 

原因

統合失調症になってしまう原因は、ストレスや脳の変化、環境的要因など言われていますが、現段階でははっきりと解明されてはいません。

最近では「遺伝によって発症する可能性が少なくない」との研究結果があり、親が統合失調症を発症している場合は、子供にも統合失調症が発症する可能性があると言われています。

しかし、遺伝はあくまでも要因の一つにすぎず、必ず発症するわけではありません。

 

統合失調症にかかりやすい人は、次のような傾向があります。

 

 年齢 10代後半から30代前半 特に20代前後が多い

 性別 男:女=1.4:1 

 性格 おとなしい、内気、非社交的

 

 

では、統合失調症が発病するとどのような症状が出てくるのでしょか?

大きく分けて陽性症状・陰性症状・認知機能障害が挙げられています。

 

陽性症状

陽性症状とは、「本来存在しないものがある」と感じてしまう症状の総称で、主に幻覚や幻聴・妄想や他人に操られていると感じてしまう障害をいいます。

「幻覚」とは、実際には無いはずのものがあたかもその場に存在するかのように感じてしまうことです。

視覚だけでなく、聴覚や嗅覚、触覚など、様々な感覚で現れるのが特徴です。

最もよく現れるのは、実在しない人の声が聞こえる「幻聴」です。

「妄想」とは、非現実的やあり得ないことを信じ込んでしまうことを指します。

誰かが自分の悪口を言っている、騙されているといった被害妄想が代表的です。

その他にも、会話が支離滅裂になったり、奇妙な行動を取るなど、症状の現れ方は実に様々です。

 

陰性症状

陰性症状とは、「心にあるはずのものが存在しない」と感じてしまう症状の総称で、通常は陽性症状に遅れて現れます。

感情の平板化や意欲の減退・思考力の低下、対人コミュニケーションに支障が出るなどうつ病に似た症状が出てきます。

 

認知機能障害

認知機能障害とは、理解力・集中力・判断力・記憶力など知的な機能に障害が出てしまう症状のことです。

また、選択的注意の低下・比較照合の低下・概念形成の低下・病識の欠如なども挙げられます。

そのため注意力が散漫になったり、相手を認識できなくなるなどの症状が見られるようになります。

 

 

統合失調症は症状の現れ方などによって、3つのグループに大別されます。

 

破瓜型(解体型)統合失調症

意識の低下や感情の平板化が中心の「破瓜型」は、思春期から青年期にかけて発症することが多いため、16歳を意味する「破瓜」の名前が使われています。

また破瓜型は、その症状から「解体型」と呼ばれる事もあります。

最初は感情の起伏がなくなったり、意欲が減退するなどの陰性症状が現れ、その後徐々に陽性症状が出てきます、

「破瓜型」は陰性症状が主体であり、陽性症状は軽微なのが特徴です。

しかし、症状が慢性化してしまうことが多く、予後はあまりよくありません。

 

緊張型統合失調症

極度の緊張や奇妙な行動が特徴的な「緊張型」は、青年期に急に発症するのが特徴です。

大声で叫んだり、奇妙な姿勢を取るなど、行動に異常が見られるのが特徴です。

多くの場合は数ヶ月で症状が収まるものの、再発するケースが多いのもこのタイプの特徴です。

ただ、前述の破瓜型に比べると予後は良好です。

 

妄想型統合失調症

そして幻覚や妄想が強く表れる「妄想型」は、上記2つのタイプに比べると発症年齢は遅めです。

一般的には、30歳前後で発症するとされています。

幻覚や妄想が症状の中心で、陰性症状はそれほど現れません。

対人コミュニケーションは比較的良好に保たれており、人柄の変化もあまり目立ちません。

予後も良好です。

統合失調症の中で最も多いのがこの「妄想型」です。

 

 

統合失調症の治療

統合失調症の治療は、主に薬物療法が行われています。

この病気は脳の神経伝達物質の機能異常によって起こることが分かっているため、薬を使って機能異常を調節する治療が行われます。

ただ、再発防止のために患者本人、あるいはその家族への心理社会的療法も併せて行われます。

 

 

統合失調症の障害年金の認定基準

1級

高度の残遺状態又は病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの

 

2級

残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの

 

3級

残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働の制限を受けるもの

 

うつ病と抗うつ薬③ SNRI  NaSSA

 

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

SSRIと並んでうつ病治療の第一選択薬になっているのが「SNRI」です。

気力低下、意欲減退を伴ううつ病に効果があると言われています。

SNRIは、「セロトニンだけではなく、ノルアドレナリンの濃度も増やす」という特徴があります。

不安や落ち込みに関係しているセロトニンに対し、ノルアドレナリンは意欲や気力と言った感情に関係しています。

これらの濃度を高めることで、不安や落ち込みと言った感情を解消すると共に、意欲や気力を上げることができるのです。

しかし、SSRIと同じくセロトニンに働きかける薬なので、性機能障害や吐き気、下痢などの副作用が生じることがあります。

また、ノルアドレナリンは交感神経に働きかける物質であるため、覚醒作用があり、不眠になることもあります。

 

 

NaSSA(ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬)

SSRI、SNRIより遅れて登場したのが「NaSSA」です。

SSRI、SNRIがセロトニン、ノルアドレナリンの吸収を抑えることによって濃度を増やすのに対して、NaSSAは「セロトニン、ノルアドレナリンそのものを増やすことで濃度を増やす」という特徴があります。

NaSSAの特徴としては、抗うつ作用が強い、眠気をもたらす効果が高いといった一方、体重増加や性機能障害の症状を生じさせることがあります。

SSRI、SNRIでは十分効果が得られない場合などで使用されます。

 

 

抗うつ薬を服用する場合、副作用の少ないSSRI、SNRIなどから服用を開始し、症状が改善しなければ他の薬を検討することになります。

抗うつ薬は決して怖い薬ではありません。

医師の指示に従って適切に服用することで、うつ病などのつらい症状を軽減することができます。

 

 

 

SNRI

  一般名      商品名

 ミルナシプラン  (トレドミン)

 デュロキセチン  (サインバルタ)

 

 

NaSSA

  一般名      商品名

 ミルタザピン   (リフレックス、レメロン)

 

うつ病と抗うつ薬② SSRI

 

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

従来の抗うつ薬の副作用の原因は、「モノアミン以外の様々なところに薬が作用してしまう」という考えのもと、モノアミンに対してのみ効果を発揮する薬として開発されたのが「SSRI」です。

 

SSRIはモノアミンのうち、特に「セロトニンだけを選んで濃度を増やす」という特徴があります。

セロトニンは落ち込みや不安といった感情に関係している物質で、これが減ることで落ち込みや不安が大きくなります。

そこでセロトニンが吸収、分解されることを防ぐことで量を増やし、うつ病の症状を軽減することを目的とした薬です。

SSRIはしっかりと効果が出るので、現在うつ病治療の第一選択薬となっています。

 

しかし、SSRIは副作用が少なくなっていますが、それでもゼロと言う訳ではありません。

よく挙げられるのが吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢と言った消化器官に関する症状です。

これらは、セロトニンが消化器官の運動にも関わっているから起こる症状と言えます。

セロトニンは気分をリラックスさせる物質であるため、その影響で性機能障害もよく起こる症状です。

さらに眠りに関わる症状も多く聞かれます。

抗うつ薬は全般的に眠気を引き起こしやすいものですが、SSRIは逆に不眠になることもあります。

セロトニンは体内時計に関わる物質でもあり、刺激されることで逆に不眠になってしまうからです。

 

これらの症状は飲み始めてすぐに表れ始める場合もありますが、そのうち消えていきます。

しかし、まれに継続的に症状が続くこともあるので、医師に相談しながら治療を進めていく必要があります。

 

 

SSRI

  一般名      商品名

 フルボキサミン   (デプロメール、ルボックス)

 パロキセチン    (パキシル)

 セルトラリン    (ジェイゾロフト)

 エスシタロプラム  (レクサプロ)

 

うつ病と抗うつ薬① 三環系 四環系

 

うつ病の治療として一般的なのが抗うつ薬によるものです。

心の病気に対して薬を飲むことに抵抗を覚える方やその家族も多くいて、中には「依存性が怖い」と言って頑なに飲もうとしない方もいます。

しかし、抗うつ薬の服用はうつ病治療に非常に重要な役割を果たします。

うつ病は、脳の神経が正常なバランスを失っている状態であり、抗うつ薬はそのバランスを取り戻す役割を果たします。

心という曖昧なものに効くのではなく、「脳内の神経伝達系に作用する薬」であるという知識をしっかりと持つことが大切です。

抗うつ薬には、神経伝達物質の種類に応じていろいろなものがあり、それぞれに特徴がありますので詳しく見ていきましょう。

 

 

三環系抗うつ薬

抗うつ薬の中で最も古い歴史を持つものは、「三環系」と呼ばれるものです。

1950年頃から使われています。

三環系抗うつ薬は、モノアミンの再取り込みを阻害することで、うつ状態を解消することを目的とします。

モノアミンとは、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンと言った脳内の神経伝達物質の総称で、主に感情に関わる物質であると考えられています。

これらが減ると感情に異常をきたし、うつ状態になってしまうということです。

モノアミンの吸収、分解を行うのはアミンポンプと呼ばれる神経細胞で、この薬ではこのアミンポンプの動きを止めることで、モノアミンの量を増やすのです。

しかし、三環系抗うつ薬は、古いため狙った働き以上にいろいろなところに作用してしまい、副作用が多いことで知られています。

具体的な症状としては口が渇く、便秘、排尿困難、めまい、ふらつきなどが挙げられます。

一度に大量に服用すると命にかかわることもあり、最近では他の種類の薬が効かない場合など、ごく限られた場面のみ使われています。

 

 

四環系抗うつ薬

副作用の多い三環系の問題を解消するために作られたのが、「四環系」と呼ばれる種類です。

これはノルアドレナリンの再取り込みを阻害するタイプの薬ですが、従来のものに比べると口が渇く、排尿困難などの副作用の症状が弱く、効果も早く出るようになりました。

ただその反面、肝心の抗うつ効果が低くめになっています。

四環系は眠気をもたらす効果が高いと言われており、睡眠障害を伴ううつ病に対して使われることが多い薬です。

 

 

 

三環系抗うつ薬

  一般名       商品名

 アミトリプチリン  (トリプタノール)

 ノルトリプチリン  (ノリトレン)

 イミプラミン    (トフラニール)

 トリミプラミン   (スルモンチール)

 クロミプラミン   (アナフラニール)

 ロフェプラミン   (アンプリット)

 ドスレピン     (プロチアデン)

 アモキサピン    (アモキサン) 

 

 

四環系抗うつ薬

  一般名      商品名

 マプロチリン   (ルジオミール)

 セチプチリン   (テシプール)

 ミアンセリン   (テトラミド)

 

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